NPO法人「一村」 高齢者が生き生きと

 「生まれ育った地域に恩返しをしたい」。嵯峨地区に住む元村長の原仁志さん(69)が呼び掛けて2017年に誕生したのが、NPO法人「一村」。高齢者の生きがいづくりなど地域の活性化に取り組む。

NPO法人の代表として地域づくりに取り組む原さん=佐那河内村下中溝

 村職員を経て、2010年から15年まで村長を務めた原さん。高齢化と人口減少が進む現状を踏まえ、地区を支えようとNPO法人を設立した。メンバーは住民約20人。まず増加する高齢者に元気に過ごしてもらおうと考えた。畑で小規模に栽培していた農作物を出荷しやすいよう集荷場を設け、スーパーの産直コーナーに搬入している。売り上げが励みになっているという。

 「一村」の代表を務める原さんは、今後の地域づくりには地区を訪れる交流人口や、関心を持つ関係人口を増やす必要性を強調する。

 「それだけの地域資源が嵯峨にはあると思う」と力を込め、「水や空気がきれいで、自然の遊泳場もある。適度な寒暖の差があって品質の良い果樹や野菜が生産できる」と続ける。「自然の遊泳場」というのは、嵯峨川上流にある用水を引き込む堰に囲まれたスペース。「天然のプール」とも呼ばれ、夏になると、泳いだり岩から飛び込んだりする子どもたちでにぎわう。

 地区で生まれ育った原さんは「私たちが力を合わせて魅力を発信し、何とか次の世代に引き継ぎたい」と強調した。