「ごみ排出ゼロ(ゼロ・ウェイスト)」を推進する上勝町のNPO法人ゼロ・ウェイストアカデミーが11日、長崎県雲仙市のカフェ「刈水庵(かりみずあん)」を、ゼロ・ウェイスト活動を実践している飲食店として認証した。町外での認証は初めて。上勝発の試みが全国に広がり始めている。
「ゼロ・ウェイスト認証制度」は、ローカルフード(地産地消による包装・容器の削減)、リターナブル(再利用できる容器による資材調達)など6種類あり、それぞれに設けられた項目数をクリアすれば認証される。
坂野晶理事長が10日から現地を訪れ、審査。尾﨑翔店長(29)らにヒアリングし、食材の仕入れ先の確認やごみ量の計測などを行った。
その結果、ローカルリユース(空き家や廃材を活用)の1種類で認証された。築80年の空き家を改修し、有効利用できていることが評価された。他の項目は、仕入れ時に包装ごみが出ていたり、紙おしぼりやストローを提供したりしていることから認証基準は満たさなかった。
尾﨑店長は「アドバイスを元に工夫して、他の項目も取得したい。ごみや無駄をなくす取り組みを地域に広げられたら」と話した。
ゼロ・ウェイスト認証制度は4月にスタート。夏に全国公募したところ、活動に共感した刈水庵が応募した。上勝町内では、7店舗が認証されている。