猪ノ鼻道路の開通式でテープカットする関係者=三好市池田町州津

 徳島県三好市池田町州津と香川県三豊市を結ぶ国道32号猪ノ鼻道路(8・4キロ)が13日、開通した。標高410メートルの猪ノ鼻峠を通る旧ルートより4・2キロ短く、通行時間は8分ほど短縮される。大雨や積雪による通行障害の減少が期待され、利便性や安全性が大幅に高まる。

 開通式が三好市池田町マチの池田総合体育館であり、徳島、香川両県選出の国会議員や飯泉嘉門知事、地元関係者ら約90人が出席した。徳島県側の起点付近(同町州津)でテープカットが行われ、関係車両23台が香川県側へ向かってパレードした。午後4時から一般車両の通行が始まり、徳島県側では約1時間にわたって最長1キロ渋滞した。

 猪ノ鼻道路は2003年度に事業化され、07年度に着工。両県で最長の新猪ノ鼻トンネル(4187メートル)や西山トンネル(2115メートル)など四つのトンネルを掘削した。事業費は432億円。

 旧ルートは28カ所の急カーブがあり、交通事故が多発していた。冬は路面凍結や積雪に見舞われ、県西部で大雪被害の出た14年度には5日間の通行規制があった。トンネルが全体の約8割を占める新ルートは急カーブがない。観光面での広域的な魅力度向上や、救急医療体制の強化などの効果も望まれる。

 開通を受け、同市池田町州津の自営業伊丹良江さん(65)は「凍結などに悩まされていたので心待ちにしていた。買い物客らのストロー現象が懸念されるが、人をいかに呼び込むかを地域で考えなければならない」と話した。