幼い頃、「今日のおやつは何かなー?」と心躍らせながら家路を急いだ日々を覚えているだろうか? おやつを食べすぎて夕飯が食べられなくなってしまった、なんてこともあったはずだ。腹の虫というのはどうもおやつの間には遅刻気味なようで、キッチンから響くキャベツを刻む音になんとなーく耳を傾けながらもポテトチップスを頬張った経験は誰しもあるのではないか。

 しかしながら、おやつというのは腹を満たすためにあるものではない。ちょっとお口が寂しい時間帯につまむものなのだ。腹を満たす物語において、おやつはあくまでも脇役だということを忘れてはいけない。それでも、おやつで腹を満たしたい時もあるだろう。夕飯が食べられなくなると分かっていても、無性に食べたくなる瞬間が-。

●もちもち団とは?

 

 そう思ったわれわれ「もちもち団」は、ある食べ物を調査することにした。が、調査結果について記す前に、もちもち団とはなんぞやという話をしておく。もちもち団とはわれわれ「滝の焼餅(たきのやきもち)」を調査(という名目の下、試食)するチームの名称だ。

 滝の焼餅を調査して記事にすることで、焼餅のさらなる知名度アップを図るとともに、徳島を活気づけることがその目的だ。なぜ焼餅なのか? われわれがまず伝えたいのは、焼餅のポテンシャルの高さだ。これをひもとくことで、あなたのおやつ爆食い問題は解決されるのだ。たぶん…。

●滝の焼餅の歴史

 

 そもそも滝の焼餅とは何なのか? それは、徳島で約400年の歴史を持つ伝統菓子だ。天下のポテトチップスよりもはるかに長い歴史がある代物なのだ。(※ポテトチップスはアメリカのシェフ、ジョージ・クラムによって1853年に発明されたという説が有力で、160年以上の歴史がある)

 

 天正13年(1585年)と言われてもピンと来ないだろうが、蜂須賀家政公が阿波25万石の国主として徳島城を築いた、そのお祝いに献上されたのが滝の焼餅だ。藩主御愛用の錦竜水(きんりょうすい)の使用を許され、藩主の御洋菓子としてその名をとどろかせた。(※錦竜水は眉山の麓にある湧き水で、硬度が高くミネラル分に富んでいる)

 焼餅は表面に施された菊紋の押し型が特徴で、味の決め手となる皮とあんの絶妙なバランスや香ばしい焼き加減、程よい厚みなどが熟練した職人の技によって守られており、その製法は約400年の長きにわたって受け継がれてきた。

 

 もちもち、そしてパリッとした食感も併せ持った餅の中に、しっとりとしたこしあんが入っていて、甘すぎない上品な味わいは癖になること間違いなし。特徴的な菊紋が写真映えするとして、インスタグラムなどのSNSを利用する若い女性からの人気も高まりつつある。

 そんな滝の焼餅を長年支え続けてきた和田の屋本店に、もちもち団の取材班が伺った。

●マスコットキャラクター

 ここで、あるキャラクターを紹介する。その名も「やきもちちゃん」! 何の前触れもなく登場したが、あまり気にしてはいけない。もちもち団専属のマスコットキャラクターだと思ってもらえれば問題ない。

 

 大事なのは、このやきもちちゃんが取材を行ったということだ。というわけで、にわか雨よりも唐突に、早速動画をご覧いただこう。

 

 400年の歴史を経ても変わることのない、手作りの製法と素材へのこだわりを大切にしている和田の屋でしか味わうことのできないものがある。

 余分な物を一切使用しない焼餅は、素材本来の魅力が引き出された優しい味わいになるだけでなく、心を込めて一枚一枚焼いている職人さんの思いも詰まっている。さらに腹持ちが良く、ご飯前におやつをついつい食べすぎてしまう向きには持ってこいの一品だ。

●滝の焼餅マップ

 しかし、動画だけで和田の屋の魅力を全て伝えることは不可能だ。そこで、もうお店に行きたくてうずうずしている皆さんのために、われわれは滝の焼餅マップを作成した。これを見ればあら不思議、滝の焼餅を取り扱っているお店の場所が一目瞭然! 皆さんにはぜひ、お店に足を運んでもらいたい。

●滝の焼餅食べ合わせランキングコーナー

 そしてここからは駄目押しの「滝の焼餅食べ合わせランキングコーナー」だ。もちもち団の団員が実際に試食を行い、作成したものだ。

 飲み物ランキング1位の抹茶は、やはりと言うかなんと言うか、ポテチにはコーラ!のような絶対の相性を感じた。食べ物ランキング1位のアイスも絶品! 焼餅を買った時にはぜひ試してみてほしい。

 さて、まだまだ焼餅の魅力をお伝えしたいところだが、時間が迫ってきた。古くから続く味はやはり、実際に味わってもらいたいところ。400年以上前から食べられてきた物を、現代のわれわれが食す。ロマンがあるではないか。 焼餅はただおいしいだけでも、腹持ちが良いだけでもなく、そこに関わってきた人々の歴史が詰まっているのだ。

 今日のおやつは滝の焼餅で決まりだろう。

■もちもち団(優秀賞)=宮本紫鳳、近藤ひなた、板東未記、牧瀬彩翔(以上グラフィックデザインコース1年)

優秀賞を受賞したもちもち団のメンバー