20日に創立80周年を迎える徳島陸上競技協会が、記念誌「80年のあゆみ」(A4判、466ページ)をまとめた。1993年に徳島と香川で開かれた東四国国体のエピソードや県関係選手の成績を収録。徳島新聞の記事を引用しながら徳島の陸上競技の隆盛を丹念にたどっている。
協会の歴史や各種目別の記録の変遷など5部構成で、巻頭に80年の歩みを振り返る写真特集を7ページ設けた。巻末では国体の陸上代表全選手と県内で開かれている主要大会の記録、徳島新聞の陸上関係記事など膨大なデータを収録した。
歴史では創立前の明治期からの県内陸上界の話題や、長距離で一時代を築いた大塚製薬陸上部長の河野匡さん、マラソンでシドニー五輪出場の犬伏孝行さんら、全国や世界を舞台に活躍した県関係選手を主な記録とともに紹介。各種目別の記録の変遷では当時の新聞記事を掲載し選手の活躍ぶりを伝えている。
記念誌発行に際しては戦前と1970~80年代の資料が散逸し編集作業が難航。3年前に協会内に編集委員会を設け資料の入手や関係者への聞き取りなどを地道に続け、発刊にこぎ着けた。
卯木英司会長は「編集をしていて県陸上界の振興に尽力した先輩の苦労がよく分かった。多くの人に目を通してもらいたい」と話している。
500部を作り県内の市町村や中学校、高校、大学、競技関係者らに無料配布した。記念誌は希望者に1部3千円(税込み・送料別)で販売する。問い合わせはグランド印刷<電088(622)8448>。