東日本大震災で被災した陸前高田市立博物館の歴史資料などを展示した企画展=徳島市の県立博物館

 東日本大震災の津波被害を受けた後に修復された岩手県陸前高田市の歴史資料約100点を紹介する企画展「よみがえる、ふるさとの『たからもの』~大津波被災文化財の再生から未来へ」が16日、徳島市の県立博物館で始まった。来年1月21日まで。無料。

 会場には、地震発生時の2011年3月11日午後2時46分で止まったままの陸前高田市立博物館の柱時計や、津波による被災後に同館内のがれきの中から見つけ出された縄文時代の人面付き石棒、徳島県立博物館が修復に携わった植物標本などを展示している。それぞれの資料を修復する過程を写真と文で紹介したパネルも並んでおり、来場者は興味深そうに見入っていた。

 陸前高田市では、市立博物館や市立図書館など4博物館・施設が津波で壊滅し、計56万点の資料が海水に漬かったり、がれきや泥に埋もれたりするなどの被害が出た。全国から駆け付けた学芸員や市民ボランティア、自衛隊員らが、そのうち46万点を見つけ出し、現在も劣化防止や修復作業が進められている。

 両親と訪れた渋野小5年畠さくらさん(10)は「被災した資料がきれいに復元されていてすごいと思った」と話していた。

 企画展は、県内で南海トラフ巨大地震の発生が懸念される中、歴史資料の保全意識を高めてもらおうと四国で初めて開かれた。