北灘漁協(鳴門市)は、相次ぐ密漁を防止するため、同地区沿岸にレーダーとカメラを設置し、スマートフォンなどで監視できるシステムを四国で初めて整備した。人的負担の軽減と迅速な対応が可能になり、水産資源の保護や漁業収入の向上が期待できる。
システムは北灘の漁港など3カ所に設置され、不審船が海域に侵入すると、レーダーとカメラが検知し、漁業関係者のスマートフォンやパソコンにメールで連絡が入る仕組み。整備事業費は1399万5千円(税抜き)で、国の「浜の活力再生交付金」の活用で国が半額負担している。
漁協によると、海岸線沿いで獲れるカキやアワビなどのほか、ハマチの養殖が盛んな沿岸部での密漁被害が後を絶たないという。
菊川力男参事(43)は「被害の多い夜間の監視が可能となり、被害の軽減につなげたい」と話している。