飯泉知事

 徳島県のとくしま国民文化祭記念管弦楽団(とくしま記念オーケストラ)事業に絡む脱税事件で起訴された東京の音楽プロダクション元代表取締役の川岸美奈子被告(58)と飯泉嘉門知事が、2012年の国民文化祭の前後に会食を重ねていたとされる問題で、知事は18日の定例会見で、食事の場で同席したことを認めた。しかし、参加人数の多さなどを理由に「会食」ではなく、「演奏会の打ち上げだ」と強調した。
 
 知事は、議会での山田豊氏(共産)の質問について「プロダクション側からの働き掛けが会食という形でなされているのではないかという背景があった」と説明。「働き掛けをする場合には『さし』(1対1)など、一定の限られた人数がいいのだろうが、そうした会食はないと答弁した」と述べ、「会食したことはない」とした県議会11月定例会での答弁とは矛盾しないとの認識を示した。
 
 その上で、18日の徳島新聞が報じた12年の国民文化祭の前後の会食については「2度目の国文祭を見事にやっていただいたので、慰労会的な懇親を深める意味でその場を設けた」と釈明。「(山田氏の)質問の会食とはバックボーンを異にするものであり、ミスリードになってはいけないと考え、議会での答弁をした」と話した。さらに「(出席者が)20人を超えるような打ち上げは、普通は『会食』とは呼ばない」との見解も示した。
 
 川岸被告と同席した回数については「年に1、2回、打ち上げという形で」と話した。打ち上げの費用に関しては「公費は一銭も出ていない。あくまでも会費」と述べ、川岸被告を含めて演奏家については、知事らが会費を負担し、招待していたことを明らかにした。

 ■共産、臨時議会申し入れ

 徳島県議会の共産党県議団(山田豊氏ら3人)は18日、とくしま記念オーケストラ事業を巡る11月定例会での知事の答弁について「虚偽答弁の疑いが浮上している」として、真相究明のための臨時議会を開くよう木南征美議長に申し入れた。
 
 11月定例会で山田氏が一般質問と質問趣意書で、川岸美奈子被告と知事との会食の有無をただしたのに対し、知事は「会食の事実はない」と完全否定していた。
 
 申し入れ書では、18日の徳島新聞の「会食を重ねていた」との報道を受け、虚偽答弁の疑いがあると指摘。「記念オケ問題の疑惑の徹底解明を望む県民の負託に応えるのが県議会の責務だ」としている。