県警が公表していた徳島東署新庁舎のイメージ図

 徳島地裁跡地(現在の地裁の隣接地)に移転する徳島東署の整備事業を落札した大手ゼネコン大林組を代表とする企業グループが、契約を辞退する意向を県警に伝えたことが19日、関係者への取材で分かった。東京地検特捜部が捜査するリニア中央新幹線関連工事の入札談合事件が影響したとみられる。

 関係者によると、大林組は、入札談合事件によって東署整備事業のスケジュールに影響が出かねないことなどを理由に、契約辞退を判断した。

 現段階で辞退すれば、違約金は発生しない。仮に契約手続き中に大林組の役員らが逮捕されて同社が指名停止処分を受けた場合には、同社側に10億円程度の違約金の支払い義務が生じる可能性があった。

 12日の県議会防災対策特別委員会で県警拠点整備課の高橋俊雄課長は「(大林組と契約しないことになれば)事業に遅れが出ないように、次点業者と随意契約を結ぶ場合がある」と説明していた。

 入札には四つの企業グループが参加。次点は大手ゼネコン清水建設を代表とする企業グループで、設計や防災計画などの評価点では大林組グループを下回ったが、金額では最も低い約75億106万円を提示していた。

 ただ清水建設もリニア工事を巡り、独禁法違反(不当な取引制限)の疑いで東京地検と公正取引委員会の家宅捜索を受けている。随意契約に至るかは不透明で、入札を再度行う事態になれば、事業スケジュールが大幅に遅れる可能性もある。