シカ肉料理の開発に取り組んでいる徳島文理大短期大学部の学生が20日、新たに考えた「シカ南蛮」と「中華つくねスープ」のセットメニューを徳島市の同大学生食堂で販売した。
南蛮はシカ肉独特の臭いをヨーグルトやショウガなどに漬け込んで消し、つくねは鶏肉や豚肉のミンチと合わせるなどしてシカ肉の硬さを解消するよう工夫した。生活科学科食物専攻の2年生17人が9月に那賀町の加工所で解体したシカ肉を使って、試作を重ねた。
午前11時半から販売を始め、用意した100食を1時間ほどで完売した。価格は1食440円に設定し、このうち20円をアフリカの学校給食の支援に充てる。
初めてシカ肉料理を食べた山城汐里さん(24)=保健福祉学部助産学専攻科1年=は「臭みはなく、軟らかくておいしかった。また食べたい」と話した。
来年1月24日にはシカ肉を使ったドライカレーとトマト煮の新メニューを販売する。
同大ではシカによる食害の軽減を目指し、2015年度からシカ肉を使った料理の開発と普及に力を入れている。