人とボールがダイナミックに動く。ボールをできるだけ長い時間保持して優勢に戦うことで失点のリスクを減らす。全員で、組織的に。ぶれないスタイルでJ1昇格とJ2優勝に導いた徳島ヴォルティスのリカルド・ロドリゲス監督に4年間の集大成となった今季を振り返ってもらった。

 ―昇格と優勝を成し遂げた。改めて感想を。

 歴史的なシーズンになった。今季は始動後、キャンプの時期から良い雰囲気の中でできていたし、開幕戦もすごく良い試合ができた。コロナで中断もあったが、その後もやってきたことを積み重ねられた。ハードスケジュールとなり、準備する時間も短い中、選手がよく頑張ってくれた。

町田戦で選手を鼓舞する徳島のロドリゲス監督=11月25日、鳴門ポカリスエットスタジアム

 ―「目の前の試合に集中する」と言い続けてきたが、いつごろから昇格への手応えを感じていたか。

 9月ごろ。5連戦の中で勝利を重ねたあたりで、現実味を帯びてきた。

 ―1年目からアグレッシブなサッカーを展開してきた。今季、結果を残せた要因は。

 より戦術理解が進んだのはもちろんだが、ディフェンスが大きく改善された。その背景にはより良い攻撃ができたという部分もあるが、昨年よりも高い位置から守り、押し込まれたら素早く自陣に戻ることが徹底された。4―4―2システムをベースに戦えた。

 ―コロナ禍の下での難しいシーズンだった。選手のマネジメント、起用法で大事にしたところは。

 全員の団結心を高めるため、コミュニケーションをしっかり取ってきた。お互いが要求し合いながらもエゴを出さず、やるべきことをやる。試合に関われなかった選手は悔しさをかみ殺しながらも練習の際に相手役を務めてくれた。チームが前進する上でなくてはならない存在だった。

 ―この4年間、うれしかったことと、苦しかったことは。

 うれしい瞬間の説明はいらないだろう。つらかったのは、2年目のシーズン途中に何人もの主力選手がいなくなって積み重ねてきたことが抜け出ていってしまった時。シーズン終了後に何が課題だったかを反省・分析して、3年目にうまく有効活用できた。

 ―徳島を去り、来季は浦和の監督に就任する。

 浦和からオファーがなければ徳島で指揮を執りたい思いはあった。浦和の目指すことを聞くと、自分の考えにもマッチしている部分もあり、大きな魅力を感じたので決断した。

 ―徳島のファン・サポーターにメッセージを。

 感謝してもし切れないくらいのサポートと応援に感謝している。皆さまの存在なくしてこの成功はあり得なかった。4年かかったけど、何とか目標を達成できた。選手、スタッフ一同を代表してお礼を申し上げたい。大きな愛情をありがとうございました。