神山町議選への出馬を巡る金銭授受疑惑の真相解明は進まなかった。22日の町議会全員協議会は疑惑が浮上してから2度目の開催とあって進展が期待されたが、疑惑の町議5人が釈明の文書をまとめることが決まっただけ。町民からは「問題を先送りしただけでは」との批判が出ている。

 全員協が開かれた議員控室には、朝から大勢の報道陣が詰め掛けた。訪れた町内男性が傍聴を希望したが、町議から「言いたいことが言えなくなる」「圧力になるのでは」との意見が出て、慣例通り非公開となった。

 出席者によると、全員協では当初、「疑惑の5人の腹(判断)次第でどないでもなるんよ」などと、5人の責任を問う声が上がった。

 しかし、樫本雄一議長と細井成富副議長も疑惑の当事者とあってか、真相を問う場面はほとんどなかった。男性に渡す現金を取りまとめたとされる高橋和男町議はマスクをしたまま、無言を貫いた。疑惑を持たれている中西富士男町議が「ご迷惑をお掛けした。いきさつを5人で文書にして全員協に出す」と提案し、議論がまとまったという。

 この結果、27日に予定していた臨時会も延期に。議会による真相究明は年明けにずれ込む見通しとなった。

 町内の50代男性は「報酬カットより、事実関係を明らかにすることが先だろう。茶番劇はもう十分だ」と話した。

■正副議長と報道陣のやりとり

 神山町議選の金銭授受疑惑について、樫本雄一議長、細井成富副議長と報道陣のやりとりは次の通り。

 ―疑惑追及はどうなったか。

 樫本議長 町民にご迷惑を掛けたことをおわび申し上げる。疑惑を持たれている5人の町議に(釈明の)文書をまとめさせ、報告させていただきたい。事実を明らかにするには時間がかかる。きょうは事実確認はしていない。来年1月10日までにはどうにかしたい。

 細井副議長 文書が出ればかなりはっきりする。

 ―報酬カットはなぜ全議員なのか。

 細井氏 賛否両論あった。あくまでも疑惑だが、町民に迷惑を掛けた。どこに行っても「神山町はどうなっているんだ」と言われる。

 樫本氏 (町を騒がせた)町議会全体の共同責任として決めた。

 ―報酬カットで町民は納得すると思うか。

 樫本氏 そうはいかないだろう。できるだけ早く文書をまとめる。

 ―樫本議長、細井副議長とも、現金授受の疑惑がある。

 細井氏 コメントは控える。文書まで待ってください。

 樫本氏 私は疑惑には関与していない。

 ―それでは5人の連名で出す文書に、樫本議長の名は出てこないのか。

 樫本氏 それは分からない。今は言えません。

 ―文書で5人が疑惑を否定した場合、どう客観的に判断するのか。

 樫本氏 分からない話には答えられない。