小松島市が3月、介護保険条例を改正した際、2018~20年度(第7期)の介護保険料(年額)の一部を2千円少なく記載していたことが分かった。保険料改定に伴い、条例改正の議案を作った担当職員が、誤った額を記入したミスが原因。市によると、同市では少なくとも過去20年余りの間は誤った条例を定めたケースは他になく、極めて珍しいという。市民に納付書は発送しておらず、誤徴収はないが、誤った部分を改正した条例を審議する市議会臨時会議を18日に開く。

 誤っていたのは、所得に応じた保険料の負担区分の第7段階の額。「9万2040円」とすべきところを「9万40円」としていた。この額は改定前の額とも異なっていた。誰も誤りに気付かないまま、3月の市議会で条例改正案が可決された。

 市がホームページなどで公表している介護保険料の一覧表には正しい改定額が記されている。

 市保健福祉部によると、介護福祉課の職員が議案書を起案する際に誤記し、確認した他の課員も気付かなかった。4月25日、税務課の納付・徴収担当職員が条例と一覧表の表記の違いに気付き、誤りが分かった。

 市は18日開かれる市議会臨時会議に額を修正した条例改正案を提出する。同部の壽満靖司部長は「市民の信用を損ねてしまい反省している。重要書類は複数人で読み合わせするなど確認を徹底し、信頼回復に努める」と話した。