徳島県はIT人材を確保するため、27日にIT関連業に特化した移住・転職サイト「Turn Up(ターンアップ)徳島」を開設したほか、2018年1月と3月には、県内のIT企業に就職を希望する人を対象にしたマッチングイベントを東京で初めて開く。人工知能(AI)活用の広がりなどに伴い、幅広い業種でIT人材の獲得競争が激化し、確保が全国的に困難になっているため、支援策を強化した。
サイトは950万円をかけて作成。県の委託を受け、企業の採用活動をサポートするムツビエージェント(徳島市)が運営する。求職者が自身のスキルなどを登録すると、条件に合った企業の求人情報がサイトからメールで届く。企業紹介や求人情報も掲載する。企業選びから入社までを運営会社のアドバイザーが無料で支援する。
マッチングイベントは、1月14日と3月10日に東京・渋谷のフォーラムエイトであり、参加無料。女流プロ棋士の吉原由香里さんが自らの体験談を交え、進化するAIと囲碁について講演する。このほか、吉原さんとITコンサルタント業・アクセラス(東京)の佐藤学代表による対談や、県内IT関連業の約10社がブースを設置する。
県企業支援課によると、県内のIT関連企業はサテライトオフィスを含め、30社37事業所(17年11月末時点)あり、新規立地の問い合わせもある。同課は「IT人材確保の取り組み強化は、移住者の増加やIT企業の活性化、新規立地の促進などへの効果が期待できる」としている。