徳島県内の24市町村のうち半数の12市町村で、2016年度の出生数が10年前の06年度より20%以上減っていることが、徳島新聞のまとめで分かった。増えたのは北島町だけだった。多くの市町村が少子化対策に取り組んでいるが、一部を除いて目立った効果は上がっていない。少子化に歯止めをかける難しさが浮き彫りとなった。

 減少率が最も高かったのは佐那河内村の64・28%。次いで牟岐町45・16%、つるぎ町36・50%、神山町28・57%、海陽町28・35%だった。県全体の平均は13・72%で、出生数は06年度の6207人から852人減の5355人となった。

 市町村のうち出生数が増えるか、減少率が5%以内のほぼ横ばいだったのは、7・4%増の北島、1・45%減の松茂、2・15%減の板野の3町にとどまった。

 人口減少のペースに比べ、出生数の減少が緩やかだったのは、吉野川、三好、那賀、板野、東みよしの5市町。人口減少率より出生数減少率が0・89~11・89ポイント低かった。

 出生数の維持と少子化対策の充実度は、必ずしも一致していないこともうかがわせる結果となった。松茂、北島両町は、県内の他市町村と比べて際立った対策を取っているわけではないが出生数を維持。佐那河内村や牟岐町は支援が手厚いにもかかわらず、大きく落ち込んだ。

 県の基準では中学校卒業までとなっている医療費助成を例に挙げると、対象年齢を高校卒業時点か18歳までに拡大しているのは12市町村。このうち三好、那賀、東みよしの3市町は出生数がある程度維持されたものの、阿南市や牟岐町など他の9市町村は10年前と比べ20%以上減った。

 保育料の無料化は、県の基準は「第3子以降」だが、5町村が第2子を対象に含めている。このうち出生数の減少率が10%以内だったのは、全ての子どもを無償にしている板野町だけ。神山町など他の4町村では20%を超えていた。

 国立社会保障・人口問題研究所が2013年に公表した推計では、30年時点の県全体の人口は約64万9千人、このうち0~4歳は約1万9千人。20年時点の推計値と比べると10年間で全体の人口が10・18%減るのに対し、0~4歳は17・46%減の早いペースで進む。出生数の増加に向けて効果的な施策が求められている。