徳島市川内、沖洲、津田の沿岸部3地区で今年、連続的に発生した8件の不審火のうち、少なくとも3件の焼け跡から油の成分が検出されていたことが、30日、捜査関係者らへの取材で分かった。灯油やガソリンといった燃料を使い放火されたとみられ、県警は捜査を進めている。

 油成分が検出されたのは、2月26日と11月23日に不審火のあった徳島市東沖洲1の家具製造会社工場と、11月23日に被害に遭った同市川内町沖島の仏壇製造会社の資材置き場。

 家具製造会社の関係者によると、2月26日は工場敷地に約1メートル四方の木製パレットが外部から複数枚持ち込まれ、燃やされた。11月23日は工場1階の窓ガラスが外側から割られ、工場内に置いていた木材が燃やされた。

 いずれも可燃性の液体がかけられており、県警捜査員から同社に「鑑識の結果、油の成分が検出された」との説明があった。出火後に現場に駆け付けた経営者も、灯油のような臭いを感じたという。

 同社が屋外に設置している防犯カメラには、11月13日午後8時半ごろ、不審な人物が敷地内をうろつく様子が約3分間にわたって写っていた。県警は火災との関連を慎重に調べている。

 仏壇製造会社の関係者によると、火災翌日の11月24日に県警捜査員が焼け跡の土を採取して鑑定した。経営者の男性は後日、捜査員から「石油系の液体が検出された」と説明を受けたという。

 県警は家具製造会社で発生した2件と、12月3日に同市北沖洲4の会社倉庫の壁に立て掛けられていた木材が燃えた火災を放火事件として捜査している。

 3地区での不審火は1、2月に計3件、11月中旬から12月上旬にかけて5件発生した。従業員が不在になる夜間に発生し、屋外や工場内にあった木材、廃材が燃えるといった共通点がある。

 県警は現場付近の防犯カメラの映像を分析し、それぞれの不審火の関連性について調べているほか、夜間のパトロールを強化して警戒を強めている。