徳島地裁

 知人男性にうその不動産投資話を持ち掛けて現金900万円をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた徳島市国府町の不動産会社の代表取締役の男(42)=東京都、本籍・徳島市=の判決公判が15日、徳島地裁であり、藤原美弥子裁判官は懲役1年4月(求刑同1年6月)を言い渡した。

 判決理由で藤原裁判官は、出資者から集めた資金で不動産を転売するなどして利益を上げていたが、犯行当時は配当金の支払いに追われていたと指摘。「他の出資者への配当金の支払いに充てるために犯行に及んでおり、動機や経緯は身勝手」と非難した上で、弁償できておらず、被害者の処罰感情が厳しい点も強調した。

 判決によると、2018年8月9日、松茂町の知人男性に「差し押さえ物件を買うのに急ぎの金が必要。すぐに入れてくれたら毎月70万円の配当金を出せる」などとうそを言い、男性宅で現金900万円をだまし取った。

 男は18年11月に一時行方をくらませ、同12月に自身と不動産会社の破産手続きを始めた。その後、都内で生活していた20年1月に別の男性から1500万円をだまし取った詐欺の疑いで兵庫県警に逮捕され、同9月に神戸地裁洲本支部で懲役3年の実刑判決を受けた。