本堂が210年ぶりに修繕され、庭と一体となって豪壮に見える国分寺=徳島市国府町矢野

 四国霊場15番札所国分寺(徳島市国府町矢野)の本堂が210年ぶりに修繕され、桃山様式の国の名勝庭園と調和した豪壮な光景がよみがえった。本堂は1811(文化8)年に建立され、2015年から20年末まで屋根の修繕と耐震補強工事が行われていた。

 本堂の屋根にふいた瓦の下では、四国霊場では初めて、参拝者が先祖の供養を願って奉納した「へぎ板」約11万枚が見つかっていた。そのうち約3万1千枚に本尊や子孫繁栄を願う絵などが書かれていた。

 庭は、青石を豪快に組んだ枯れ山水の意匠が特徴。戦国武将三好氏が阿波や畿内で活躍した16世紀後半の安土桃山時代に築かれたと推定される。高さ4メートル余りの「立石」は福井市の国の特別名勝一乗谷朝倉氏諏訪館跡の庭園にある立石をしのぎ全国最大級という。

 1966年、作庭家で庭園史研究家の重森三玲は国分寺の庭を実測調査し「石組みが豪華で剛健。技術が傑出して日本の庭園で第一級品」と絶賛。2000年には国の名勝に指定された。06~10年の庭の調査では、一部は江戸後期に大幅に改修されたことが判明し、その頃、本堂が建てられたことが分かった。