阿讃山脈の山あいに位置する東みよし町東山地区。農村舞台での人形浄瑠璃公演や干し芋作りなど昔ながらの暮らしが今なお根付いている。ジビエ(野生鳥獣肉)料理を味わえる民宿のほか、休校した学校を活用したひな人形の展示などもあり、山里の趣を醸し出している。

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農家民宿「うり坊」 自ら狩猟 ジビエ調理

 内野集落にある農家民宿「うり坊」の自慢は、ジビエ料理だ。シカとイノシシの肉を使ったハンバーグの食べ比べも楽しめる。民宿を運営する木下正雄さん(73)は猟師の免許を持っており、狩猟から調理までこなす。

農家民宿「うり坊」を営む木下さん=東みよし町東山

 提供する料理は、素材を生かし、手作りや地元産にこだわる。ジビエ肉のしゃぶしゃぶに付けるぽん酢は自家製。野菜は民宿周辺の急斜面に広がる畑で育て、鮮度が高い。この土地でしか味わえない食を心掛けている。

 当初は自身の畑が鳥獣害被害を受けたため、駆除のために狩猟を始めた。2014年に、ジビエ料理や育てた野菜を提供する民宿としてスタートした。

 教育旅行も受け入れている。民宿横には食肉加工施設があり、中にはシカの頭骨がずらりと並ぶ。子どもたちへの教材となり、狩猟から食べるまでの過程や命の大切さを伝えている。

 視察なども含めて年間約500人が訪れる。宿泊客からは、景色や食材の良さを伝えられ、今まで気付かなかった地域の魅力を知ったという。木下さんは「宿泊客との会話は楽しく、生きがいになっている。地域のにぎわいづくりや耕作放棄地の減少につながればと思う」と笑顔で話した。

 1泊2食付きで1万円から、農業やそば打ちなどの体験は2千円から。不定休。問い合わせは木下さん<電090(4338)2985>。