徳島地裁

 徳島県美馬市の市道工事に関する公文書について、同市の女性が情報公開を求めた訴訟の判決が25日、徳島地裁であった。市は個人を識別できる情報が含まれているのを理由に公文書を全て非開示としていたが、島戸真裁判長は「記録の全てが特定の個人を識別する情報だとは言えない」として、工事の完了届など八つの文書を部分的に開示するよう命じた。

 市は2014年、市道が当初の形状と違って現状変更や付け替えをされていたとして、工事した者に是正勧告していた。女性は市が適切に監理していたのか明らかにしようと市の条例に基づいて情報公開を求めたものの、全て非開示とされたため、18年4月に決定の取り消しと文書公開を求めて地裁に提訴した。

 判決文では、工事期間や施工業者といった内容については「非開示とすべき理由はない」と指摘。一方、付け替え工事をしていた者の氏名や住所、工事箇所などは個人を識別できると認め、開示の対象から外した。また、工事の完了報告書は市が裁判で「破棄、紛失されていたと考えられる」と主張したことから、島戸裁判長は「地方公共団体として極めてずさん」と批判した。

 原告代理人は「文書管理がずさんでは、情報公開請求が意味をなさない。文書は存在しないの一言で済ませて良いのか。判決の一部に不満が残る」とコメントした。市は「判決文が届いていないため、コメントは控えたい」としている。