徳島地裁

 徳島市が私立認定こども園・保育園の施設整備補助事業を見直した影響で、認定こども園の新設を中止せざるを得なくなったとして、社会福祉法人「ハート福祉会」(徳島市)が市に約1188万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が1日、徳島地裁であり、市側は請求棄却を求めて争う姿勢を示した。

 市は答弁書で、ハート福祉会が認定こども園の新設を計画したのは「市が個別的、具体的に勧誘した結果ではない」と反論。ハート福祉会が損害を受けたとする設計費やボーリング調査費については「補助金交付の内示前の支出は補助の対象外になると通知している。自己負担となるのを承知の上で行われた」と指摘し、賠償すべき損害は発生していないと主張した。

 訴状によると、ハート福祉会は、認定こども園の2021年春の開園に向けて市と連携して準備を進めていたが、20年5月に市が突然、一方的に事業を見直したため建設できなくなった。設計費やボーリング調査費などの損害に対し、市から補償が全く行われていないとしている。

 この補助事業では市内で8カ所の施設が整備される予定だった。事業が見直されたため、ハート福祉会を含めた7カ所の整備が白紙となった。