県の観光キャンペーン「とくしま応援割」の宿泊助成金詐取事件で、詐欺と詐欺未遂の両罪に問われた徳島市の無職の女(64)と、同市の会社役員の男(36)の判決公判が10日、徳島地裁であり、藤原美弥子裁判官は両被告に懲役2年、執行猶予3年(求刑懲役2年)を言い渡した。

 両被告は、鳴門市でゲストハウスを経営していた同市の無職の男(34)=両罪で公判中=の共犯者だった。無職の女は無職の男の母で、会社役員の男は友人。

 藤原裁判官は判決理由で「新型コロナウイルスで打撃を受けた観光業を支援する公的制度を悪用した経緯は悪質」と指摘。一方で、両被告とも無職の男に頼まれて協力した従属的な立場だったことや、被害弁償していることから「刑の執行を猶予し、社会内更生を促すのが相当」とした。

 判決によると、無職の女と会社役員の男はそれぞれ無職の男と共謀。昨年夏、無職の男のゲストハウスに宿泊したと装って応援割の助成金を申請した。無職の女は49万円、会社役員の男は30万円をだまし取った。さらに、無職の女は54万円分を虚偽申請し、会社役員の男も12万円分をだまし取ろうとした。