アレルギー疾患の中で最も重篤な症状を呈するものがアナフィラキシーと呼ばれる状態です。血圧の低下や呼吸障害を呈し生命に重大な危険を及ぼす疾患です。今月はアナフィラキシーについて考えてみました。

 保育所や学校の給食で食物の誤食によって生命に関わる症状を来すことがあります。アレルギーの症状の中で最も重篤な症状を来すのがアナフィラキシーです。原因物質を摂取した時に生命を脅かす全身症状が発生する場合や局所症状であっても喉頭浮腫などのように全身状態に重大な影響を及ぼす即時型の過敏反応のことをアナフィラキシーと言います。

 アナフィラキシーの症状は皮膚・粘膜、呼吸器、消化器、循環器、中枢神経系など全身のあらゆる臓器に発生します。

 皮膚・粘膜では痒み、発赤、潮紅、充血、蕁麻疹、浮腫などが見られます。呼吸器では咳、鼻汁、鼻閉、喘息発作、喉頭浮腫、呼吸困難などが出現します。消化器症状には咽頭・喉頭の違和感・閉塞感、嘔気、嘔吐、腹痛、下痢があります。循環器症状には頻脈、動悸、低血圧、ショックなどがあり、中枢神経系の症状としては不穏、頭痛、入眠、失禁、意識の低下・消失などが見られます。

 アナフィラキシーの原因として小児では食物が多く、成人では薬物、食物、虫刺傷などが多いとされます。アナフィラキシーの機序としてはIgEを介するI型アレルギーが多いとされますが、アレルギーを介さないアナフィラキシーもあります。アナフィラキシー症状が発生すれば治療を急ぎますから詳しい原因検索は症状が落ち着いてから行います。