1998年に和歌山県で起きた毒物カレー事件で死刑判決を受け特別抗告審中の死刑囚が、徳島市出身の漫画家柴門ふみさんの著書で名誉を傷つけられたとして、柴門さんに200万円の損害賠償を求める訴えを徳島地裁に起こしたことが分かった。提訴は2020年10月11日付。

 訴状などによると、柴門さんは03年出版の「マイリトルNEWS」(講談社文庫)に収録されたエッセーで、死刑囚が拘置所で部屋を替えてもらうために、釘を飲み込む騒ぎを起こしたエピソードを取り上げた。

 さらに、「何人もの人間に保険をかけては、その死亡保険金を頭のソロバンではじき出す」などと記し、鍋からカレーをすくう女性に「悪女」の文字を添えたイラストを掲載した。

 死刑囚は、柴門さんからの事前取材はなかったとして、内容は「事実無根の虚偽文」と主張。

 柴門さんの代理人弁護士は「対応については現在検討中」としている。