知人男性を包丁で切り付けたとして、殺人未遂罪に問われた特定抗争指定暴力団神戸山口組傘下の組員(45)=徳島県阿波市、無職=の裁判員裁判初公判が1日、徳島地裁であった。被告は殺意を否認し、弁護側は「(被告は)強く首を絞められ、死に物狂いで抵抗した」などと無罪を主張した。

 検察側は冒頭陳述で「被害者の言動に激怒した被告が、一方的に刺し身包丁で頭部を切り付けるなどして重傷を負わせた」と指摘。被告が犯行前、飲食店駐車場で別の知人と言い争いになった際に被害者に押し倒されて制止されていたことを明らかにし、これが犯行につながったとした。

 弁護側は、被告と被害者の間柄について、「酒を飲み過ぎると殴り合いのけんかに発展することが何度もあった」と説明。犯行時は2人とも泥酔状態で「もみ合いになった」と主張した。

 起訴状によると、被告は昨年2月3日未明、阿波市の自宅で、知人男性=当時(47)=の頭を刺し身包丁(刃渡り約24センチ)で切り付けたり、腕や足を突き刺したりして約6週間のけがを負わせたとしている。