文化庁は3日、芸術分野の優れた業績を表彰する2020年度芸術選奨の文部科学大臣新人賞に徳島県出身のシンガー・ソングライター米津玄師(けんし)さん(29)ら10人と1組を選んだと発表した。文部科学大臣賞は俳優の岡本健一さん(51)ら18人に贈る。

芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞した米津玄師さん

 米津さんは09年から「ハチ」名義で動画投稿サイトにオリジナル曲を発表し始め、中毒性のあるロックサウンドで若者らの熱狂的な支持を集めた。12年から本名でリリースを始めると、18年発売の「Lemon」がCDと配信の合算で300万セールスを突破するなどヒット曲を連発。子ども5人組ユニットFoorinに提供した「パプリカ」をはじめとしたプロデュース曲も人気が高い。

 昨年8月に発売した5作目のアルバム「STRAY SHEEP」には「Lemon」やセルフカバー版「パプリカ」に加え、新型コロナウイルス禍に直面した世界の人々に向けて生きることや変化を肯定するメッセージを送る新曲も収録。CD売り上げが平成生まれのアーティストで初めて150万枚を突破するなど国内外で評価され、国民的歌手としての存在感を高めた。

米津さんが描いた「STRAY SHEEP」のジャケット

 文化庁は米津さんへの授賞理由について、斬新で完成度の高い音楽性や「STRAY SHEEP」でのコロナ下の社会状況を反映した曲作りを挙げ「沈静化したポップス界の再活性化を促す端緒となった」としている。

 芸術選奨は今回が71回目。演劇、映画、文学など11部門で有識者が選考する。贈呈式は9日に東京都内で行われる。