徳島県内の一部の高校では卒業式に合わせて在校生や卒業生が教室の黒板にカラフルなチョークアートを描いた。短期間で消されてしまうはかない芸術に込められた生徒たちの思いを4回に分けて紹介する。

 
 

 徳島科学技術高校(徳島市)3年1組の8人はクラスメートへの感謝と惜別の気持ちを込めて、教室前方の黒板にスタジオジブリのアニメ映画のキャラクターを描き「301HR 卒業」「みんなとはなれて泣いちゃうぞ」というメッセージを添えた。

完成したチョークアートの前で写真に収まる3年1組のメンバー

 イラストは「となりのトトロ」や「千と千尋の神隠し」などに登場するキャラの周りに桜吹雪が舞っているデザイン。生徒の間でジブリ作品の人気が高く、場面やせりふが卒業を前にした心情と重なることから題材に選び、2月下旬に3時間かけて描いた。

楽しかった学校生活を思い出しながらイラストを描く生徒

 1組はプログラミングなどを学ぶ情報科学コースで、全32人の顔ぶれは2年生の時から変わっていない。授業や行事を通じて長い時間を共に過ごしてきた中でも、特に思い出深いこととして多くの生徒が挙げるのが昨年9月の体育祭で披露したダンスだ。振り付けを一緒に考えて発表したことでクラスメートの絆がより強まった。

楽しかった学校生活を思い出しながらイラストを描く生徒

 制作を担当した芝原希世紀(きせき)さん(18)は「こまに乗って飛ぶトトロに学校から飛び立つ自分たちを重ねた。離れ離れになるのは寂しいけど、一緒に過ごした2年間はかけがえのない宝物」と思いを語った。

 完成した作品を見た延原任也(とうや)さん(17)は「たくさんのキャラがいて、頑張って描いてくれたのが分かる。クラスのみんなと過ごした楽しい思い出がよみがえった」と感激していた。

完成したチョークアート