新園芸品種に認定された神山枝垂桜(日本花の会提供)

 徳島県神山町で親しまれている「神山枝垂桜(しだれざくら)」が、公益財団法人日本花の会(東京)から新園芸品種に認定された。県内では2019年の「勝浦雛桜(ひなざくら)」、20年の「蜂須賀桜」に続き3件目。町内で植樹を進めるNPO法人「神山さくら会」は、認定を機に桜の名所として町をPRする。

 神山枝垂桜はエドヒガンと他種の雑種と推定される。花は直径3・8~4・6センチの大輪で淡い紅色。3月下旬に開花し、見頃が1週間から10日ほどと長い。樹勢が強く、病気や虫害に強いのも特徴だ。

 神山さくら会によると、初代理事長の故・谷高重さんが1989年ごろ、町内の男性宅にあった原木から苗木を作り始めた。97年に有志が集い、国道や県道沿いを彩る活動「神山さくら街道」がスタートした。

 2002年に神山さくら会が発足し、07年に法人化。これまでに町民への無料配布を含めて4440本を植えた。神山枝垂桜の名は谷さんが付けたという。

 日本花の会の田中秀明樹木医が19年3月に勝浦雛桜の調査で来県した際、神山町も視察し、神山さくら会に申請を促した。20年3、6月に調査した結果、類似する既存品種と比較して花が大きく、花付きがよい点などで区別できることから、1月15日付で新品種と認定された。

 神山さくら会の阿部悦宏理事長(80)=下分=は「初代理事長が町の活性化を目指した遺志をつないでいきたい。満開の桜を多くの人に見てもらい、元気を出してもらえるとうれしい」と喜んだ。