中学生の居場所づくりに向け、議論を重ねてきた学生(右の2人)と保岡施設長ら。このスペースを自習室として開放する=徳島市大原町外籠のあさがお福祉会本部

 社会福祉法人あさがお福祉会(徳島市大原町外籠)は、自習の場や居場所が必要な地域の中学生を対象に、4月から本部のミーティングスペースを開放する。同会で昨年夏からインターンを始めた徳島大生が学習などのサポートに入る。新型コロナウイルスの影響による不況の深刻化や家庭環境の多様化が進む中、地域全体で子どもを育むことを目指す。

 本部1階の8人掛けのテーブル、ソファなどがそろうスペースを毎週火、木曜の午後5時から8時まで開放する。土曜は月2回程度、午後2時から5時までゲームやコンピューターでも遊べるようにする。初回利用時に保護者の同意書が必要で、平日、土曜ともに利用は無料。

 授業の一環で昨年7月から、徳島大理工学部2年の中田愛刀(あいと)さん(20)と1年の杉山奏太郎さん(19)、生物資源産業学部2年の高橋晴斗さん(20)の3人が、介護や保育などの福祉事業を行う同会でインターンを体験してきた。いずれも仕事と育児の両立に苦労する親を見てきたのが参加のきっかけ。保岡伸聡(のぶとし)・法人統括施設長らと月2回ほど議論し、主にコロナ不況が直撃するひとり親家庭をどう支えるか検討を重ねた。

 9月には、県内のシングルマザー2人にオンラインでインタビュー。「思春期の子どもとぶつかる。子どもに逃げ場が必要」「塾代がかさむ。勉強のサポート制度があれば利用したい」といったニーズを把握した。11~12月にはひとり親家庭で育った徳島大生103人に、中高生時代を振り返ってもらうアンケートを実施。93%が学校や家庭以外の居場所を求めていたことが分かった。

 支援策を検討した結果、ひとり親家庭の子どもに限らず、地域の中学生に居場所を提供することになった。中田さんは「福祉の現状と課題が分かった。中学生とは丁寧にコミュニケーションを取っていきたい」と言う。

 保岡施設長は「子どもが少ない時代なので、一人一人を地域で大切に育む必要がある。こうした居場所の提供が全国の社会福祉法人に広がってほしい」と話した。

 問い合わせはあさがお福祉会<電088(660)7007>。