城戸さんの著書「子どもが作る弁当の日」

 小中学生が自分で弁当を作る食育実践活動を通じて成長していく様子を取材したノンフィクションライター城戸久枝さん=徳島大卒、横浜市在住=の著書「子どもが作る弁当の日 『めんどくさい』は幸せへの近道」が、文芸春秋から発行された。同名のドキュメンタリー映画の製作に同行した城戸さんが、子どもら関係者と時間を共に過ごす中でまとめた。

 「弁当の日」は2001年、香川県綾川町立滝宮小学校の校長だった竹下和男さんが始め、全国に広がった。献立を考えることから片付けまで子ども自身がするのがルール。台所に立つことで、暮らしの土台となる「食」と向き合ってもらうことを目指している。

 城戸さんは戦争をテーマに書き続けてきたライターで「料理は苦手」と公言する。そんな「食育初心者」の視点で、「弁当の日」を実践する香川県や山口県の小中学校のほか、新入生を対象にした九州大のセミナー「自炊塾」を現地取材。誰かと一緒に食べる喜びを知る、食事を作る人に感謝する、といった参加者に起きた変化を記録している。

 広がる経済格差を背景に、満足に食べられない子どももいるからこそ、自ら状況を変えるために料理ができるようになるべきだとする関係者の声も紹介する。

 城戸さんは「キャラ弁やきれいな弁当を作るのが素晴らしいのではなく、どんな弁当も正解」とした上で、「子どもって結構やれるもんです。子どもを台所に立たせることに否定的な人にこそ、読んでほしい」と呼び掛ける。

 四六判、220ページ。税別1200円。

「弁当の日『めんどくさい』は幸せへの近道」自主上映会の主催者募集

 映画「弁当の日『めんどくさい』は幸せへの近道」は4月に一般公開される。製作委員会は自主上映会の主催者を募っている。

 主催者に映像ディスク(ブルーレイかDVD)を貸し出す。上映費は個人や学校、PTA、市民グループの場合は5万円、行政の場合は10万円(いずれも税別)。

 映画では城戸久枝さんはナビゲーター役。徳島育ちのシンガー・ソングライターMaica_n(マイカ)さんがエンディング曲を歌っている。監督は、がんと闘病する妻と幼い娘との暮らしを書いたノンフィクション「はなちゃんのみそ汁」の著者安武信吾さんが務めている。

 映画や上映申し込みの詳細は<https://bento-day.com/>。