スマートフォンでニュースを確認する長坂さん。判決は「大きな一歩」と語る=徳島市内

 同性婚を認めないのは「違憲」と初めて判断した札幌地裁の判決を受け、同性カップルを自治体が公的に認める「パートナーシップ制度」を徳島県内で広げようと活動する「レインボーとくしまの会」の長坂航(わたる)代表(43)=徳島市、飲食店経営=は「社会を変える一歩だ」と評価した。10年にわたり共に暮らす男性パートナーがいる長坂代表は、同居する部屋を借りる際に不動産業者にけげんな顔をされたり、パートナーが入院した際に家族として同意書に押印できなかったりと苦労を重ねてきた。札幌地裁判決の意義や今後の期待などを聞いた。

 -判決をどう受け止めたか。

 これまでの国の対応から、違憲判決が出るとは思っていなかった。結婚は人として根源的な営みの一つ。その権利すらないと、人として認められていない気持ちになる。将来の見通しも立てにくく、不安も大きい。判決は、そんな社会を変える大きな一歩だ。

 -パートナーシップ制度と同性婚(法律婚)の違いは何か。

 パートナーシップ制度は啓発的な意味合いが強く、配偶者控除など税制面や相続などで効力はない。ただ、パートナーシップ制度を導入する自治体が広がったことが、今回の判決につながったと思う。昨日も制度を導入している吉野川市で、山川町の民生委員の人たちに呼ばれ、性的少数者の話をしてきたばかり。見えなかった性的少数者の存在が、パートナーシップ制度によって可視化された。世の中の雰囲気を変えた。

 -これから何を望むか。

 同性婚が可能になるまでは、パートナーシップ制度を広げる活動を続ける。徳島県が導入すれば、県内のどこに住んでいてもパートナーとして認められて地域差が出ない。こうした人権問題にこそ、既に導入している徳島市と共に「県市協調」で取り組んでほしい。