試合終了後、選手と喜びを分かち合う徳島サポーター=鳴門ポカリスエットスタジアム

 歴史的勝利をつかみ、雨のスタジアムに笑顔の花が咲いた。サッカーJ1の徳島ヴォルティスは21日、今季初白星とJ1でのホーム戦初勝利を挙げた。「大きな一歩」「この調子で連勝を」。鳴門市の鳴門ポカリスエットスタジアムに詰め掛けたサポーターは喜びに浸り、さらなる躍進に期待した。

【徳島ヴォルティスの情報一覧】

 2–1の後半ロスタイム。降りしきる雨の中、体を張って相手の猛攻をしのぐ徳島の選手をサポーターが息の合った手拍子で後押しする。試合終了のホイッスルが鳴り響くと、ガッツポーズをしたりハイタッチし合ったりして歓喜の渦に。初勝利の報告をしにスタンドの前に来た選手には「おめでとう」「次も頼んだ」などと激励を送った。

 J1初参戦の2014年はホームで1勝もできず、7年越しの悲願は通算20試合目で達成された。約15年間ホーム戦を欠かさず観戦しているという大谷博一さん(71)、晴美さん(69)夫妻=吉野川市=は「J1での勝利に立ち会うと、こんなにスカッとするなんて。ずっとこの日を待っていたので、ありがとうと言いたい」と目を潤ませた。

 今季のホーム戦2試合と同様、先制しながら追い付かれた。「また勝てないのか」。重苦しい空気に包まれていた後半28分、FW宮代大聖選手が放ったシュートがゴール右隅に吸い込まれると、サポーターは立ち上がって盛大な拍手を送った。北島町の会社員福田直也さん(33)は「みんなの気持ちがこもっていたゴールだった」と話す。

 チームに欠かせない存在へと成長を遂げているのが、スタメン出場を続ける阿波市出身の小西雄大選手と北島町出身の藤原志龍選手。正確なパスで好機をつくり、鋭いドリブルやシュートで果敢に攻め込み躍動した。徳島市の中学1年生(13)は「地元出身の選手がJ1のピッチで活躍しているのはすごいし、憧れる。藤原選手のようなドリブルができるようになりたい」と声を弾ませた。

 新型コロナウイルスの緊急事態宣言解除に伴い、不在が続くダニエル・ポヤトス監督や外国人選手の入国にめどが立った。ゴール裏でチームカラーの青い雨がっぱを着ていた同市の中学3年生(15)は「ホームで勝つと勢いがつくし、助っ人の合流も待ち遠しい。攻撃的なサッカーで勝ち続け、J1に定着してほしい」とエールを送った。