全国高校選抜大会徳島特別大会に向け、兄の翔真さん(左)とスパーリングをする西條=吉野川高

 創部31年目の吉野川高ボクシング部に初の女子選手が誕生し、男子と共に練習に励んでいる。1年生の西條琳風(りんか)で、階級は最も軽いピン級。26日にとくぎんトモニアリーナで行われる全国高校選抜大会徳島特別大会で、公式戦デビューを果たす。

 西條は幼児期から空手に打ち込み、土成中2年時には全国大会で3位に入った腕前を持つ。6歳上の兄・翔真さんが吉野川高でボクシングをしていた影響で、試合を見に行くうちに興味を持ち「高校に入ったら自分もしてみたいと思うようになった」と話す。

 現在の部員は西條以外は男子4人。毎朝のロードワークや体幹トレーニングは全て同じメニューをこなし、スパーリングでも男子と拳を交える。「練習はきついけど、男子に負けたくないという思いも少しある」と負けん気の強さをのぞかせ、「先生に褒めてもらえたり、パンチがきれいに当たったりしたらうれしい」とやりがいを語る。

 同校ボクシング部は、1993年の第48回国民体育大会(東四国国体)に向けた選手の育成、強化を目的に、旧鴨島商時代の90年に創部された。全国大会の上位入賞者を複数輩出してきた実績を持つが、これまでに女子選手が在籍したことはなかった。

 西條にとって初の公式戦が全国大会。しかも、同階級には西條と岩手県の選手の2人しか出場しないため、初戦がいきなり決勝となる。「緊張や不安もあるけど、自分ができることを精いっぱいやりたい」と全力でのファイトを誓う。

 試合が迫った18日には翔真さんが練習に参加。きょうだいでスパーリングを重ねた。翔真さんは「強い気持ちで自分から前に出て行ってほしい」と温かくエールを送る。指導する高木幸司監督は「ボクシングがどういうスポーツかが分かってくればもっと伸びる。今大会は実戦経験を積む良い機会になる」と期待を寄せている。