2月下旬の取材時は、菜の花の収穫真っ只中。

 徳島で奮闘する若手農業家を訪ねた。就農した理由や実際に始めてわかったこと、仕事のやりがいや苦労、今後の展望についてなどホンネと現実をインタビュー。戦略を立てて農業というビジネスを楽しむ人、栽培した作物を使って加工品を生み出す人、新品種の研究に挑む人…。それぞれのやり方で自らの道を切り拓こうとしている。

Anto Farmの野村祐佳さん(47・阿南市在住、高知県出身)

 2018年に就農しアスパラ農家として奮闘する野村さん。アスパラがシーズンオフになる12月から3月は菜の花を栽培。昨年は女性農業者グループ「ana-アグリーヌ」を結成し、加工品づくりにも力を入れている。

■就農したきっかけ

 子どもが成長したら、自分で何かしたいと考えていました。土を触ったこともなかったんですが、テレビで近代的な農業の姿を見て面白そうと思ったんです。周囲に言うと反対しかされませんでしたが…突き進みました。

■アスパラを選んだ理由

 当初は漠然と「ハウスを借りてイチゴをしたい」と思っていました。阿南農協の方に相談すると「阿南でどんなものを作っているか見てみませんか?」と言っていただき、いくつか農家さんを見学させてもらいました。私は「女性が働きやすい職場を作りたい」と考えていて、辿り着いたのがアスパラです。ブロッコリーやキャベツに比べると軽いので力に自信がなくても大丈夫です。

■畑はどうやって探した?

 空いてる畑がないか近所の人に聞いて回って、今の場所を紹介してもらいました。ミカンを辞めてしばらく経った畑で、木や雑草が首くらいまで茂っていて。家族が週末にユンボを借りて木を抜いて、私は草を抜いて、半年以上かけて準備しました。

■実際にはじめてみて

 初年度の2018年、夏に3回台風が直撃したんです。本来7月に定植すべきところが9月まで遅れてどうなることかと気をもんだんですが、にょきにょき生えてきました。1年目は木を大きくするだけで収穫は次の年から。2年目、3年目を終えましたが意外と上手くいってます。ただ、去年の夏は暑すぎて葉が枯れたりしたので、今年はハウスに影を作って扇風機を設置しようと思っています。ハウスは基本的に天井は開けっ放しです。雨に弱いので、常に天気予報をチェックして、雨が降るのがわかると夜中でも急いでハウスを閉めに来ます。大変なことはそれかな。

■流通について

 収穫したアスパラは機械で27cmにカットし太さでSMLに選別。手作業で100gずつ束にして出荷します。8割を農協に、2割をカフェや居酒屋、ホテルに出荷しています。

>>徳島県阿南市福井町長野124
090-6288-5540(8:30~17:00)

雇用予定:あり
研修受け入れ:不可
見学受け入れ:可