「徳島には10年来のお付き合いのある芦尾さんや、三大釣具メーカーのトップである江頭さん、松田さん、山元さんというビッグネームがいて、その影響もあってフカセ釣りを始めました」。

小鳴門海峡にてフカセ釣りで釣った48センチのチヌ。

チームアシオ所属 高井あかねさん(28・鳴門市出身)

 利き手で竿を持ちウキを使った仕掛けで魚を狙う。もう片方の手で撒き餌杓をしならせエサを撒く。こうして撒いたエサで魚を誘う釣法は「フカセ釣り」と呼ばれ、全国で親しまれている。驚くべきは、このスタイルが100年以上前に徳島で確立され、腕利きの釣り師たちによって継承されてきたということ。巧みな技法は県外の釣り人からも注目を集めるようになり、50年前からは「阿波釣法」として広まっていった。その進化版が現代のフカセ釣りなのだ。

 「女性や初心者が気軽にフカセ釣りを楽しめるようにしたい」と話す高井あかねさん。フカセ釣りでは5mほどの竿を使うのが一般的だが、高井さんが持つのは軽量化された約3mの竿。「波止場でやるならこれで十分。最初は長い竿でやってたんですけど、重くて。もっと快適にできたらいいのにって思ったんです」。誰でも扱いやすい短い竿で釣る「コンパクトフカセ」を広めたいとにっこり。

 釣りが趣味になってからは毎週末、海や川へ出かけている。小鳴門海峡や撫養川へはしょっちゅう行くし、足を延ばして宇和島まで遠征することも。「仕掛けもマキエも自分で作って釣れたときの達成感がたまりません。狙いたいのはコンパクトフカセで50cmのグレ」。つい先日は48cmのチヌを釣り上げたとか。「釣りをするようになってストレスがなくなりました。自然の中で過ごすから気持ちいいんです。この魅力をたくさんの人に知ってほしいです」と瞳を輝かせる。