尾﨑望良

 日本ソフトボール協会は23日、東京五輪代表選手を発表し、吉野川市出身で左腕投手の32歳、尾﨑望良(のぞみ)=山川中―辻高―兵庫・園田学園女子大出、太陽誘電=は15人のメンバーに入らなかった。エース上野由岐子(ビックカメラ高崎)や外野手で主将の山田恵里(デンソー)が選ばれた。上野と並ぶ投手陣の柱で、投打の「二刀流」で注目される藤田倭(ビックカメラ高崎)も入った。

 ソフトボールは東京五輪で3大会ぶりに実施競技に復帰する。上野と山田、捕手の峰幸代(トヨタ自動車)は、前回実施されて優勝した北京五輪に続く出場となる。

 五輪開幕2日前の7月21日に、全競技を通じて最初に福島県営あづま球場で始まる。日本はオーストラリアと開幕戦を戦う。米国、カナダ、イタリア、メキシコを含めた6カ国で総当たりの1次リーグを実施し、1、2位が27日に横浜スタジアムでの決勝に進む。

 東京五輪のソフトボール日本代表は次の通り。

 ▽投手 上野由岐子、藤田倭(以上ビックカメラ高崎)後藤希友(トヨタ自動車)▽捕手 我妻悠香(ビックカメラ高崎)清原奈侑(日立)峰幸代(トヨタ自動車)▽内野手 渥美万奈(トヨタ自動車)市口侑果、内藤実穂、山本優(以上ビックカメラ高崎)川畑瞳(デンソー)▽外野手 原田のどか(太陽誘電)森さやか(ビックカメラ高崎)山崎早紀(トヨタ自動車)山田恵里(デンソー)

 投手枠減「狭き門」響く

 徳島県勢で初となるソフトボールでの五輪出場が期待された尾﨑に吉報は届かなかった。2008年の北京大会以来、3大会ぶりに復活し、24年パリ大会では再び実施競技から外れるだけに、32歳のベテランにとっては今回のチャンスをつかみたいところだった。

 前回の北京大会で日本は投手4人を擁して優勝を果たした。しかし今回は3人に減少。まずは「狭き門」となったことが響いた。8チームが出場し、決勝まで10試合を戦った北京大会に比べ、東京大会の出場チームは6に減り、試合数も最大で6。早い段階から内定していた絶対的エース・上野と投打の「二刀流」で存在感を放つ藤田は完投能力が高く、この両右腕にあと1人加えれば投手力は整うと判断したようだ。

 代表候補投手6人のうち、尾﨑ら4人で残る1枠を争う中、尾﨑は左腕という希少性とライズボールを武器にアピールを続けてきた。しかし、3枠目に滑り込んだのは同じ左腕の後藤だった。宇津木監督は会見で20歳の後藤を選んだ理由を「左投げで守備のうまさやコントロールが魅力。昨年1年での体と気持ちの成長が素晴らしかった」と説明した。

 新型コロナウイルスの影響で延期となった間に勢いよく伸びてきた若手に対し、尾﨑は豊かな経験を生かして国際試合でも実績を残すなど懸命にチャレンジしてきたが、左腕という独自色が薄れてしまったのは痛かった。

 これまでの取材で尾﨑は「徳島県出身の選手が日本代表に入っていることを知ってもらい、ソフトボールへの注目度を高めたい」と競技への愛情から五輪出場に意欲を見せていたが、惜しくもその目標をかなえることはできなかった。