望月くらげさんのデビュー作「この世界で、君と二度目の恋をする」

 徳島市出身の望月くらげさん(33)=本名非公表、大阪府高槻市在住=が書く恋愛小説が女子中高生らに好評だ。小説投稿サイトで発表し、後に書籍化されたデビュー作「この世界で、君と二度目の恋をする」(KADOKAWA)は2018年の刊行以来、順調に増刷を重ねている。

 「この世界で―」の主人公は女子高生の竹中旭(あさひ)。中学時代に付き合っていた鈴木新(あらた)が病死したとの知らせを受け、新が付けていた日記帳を譲り受けた日から不思議なことが起こり始めるというストーリー。少女の切ない感情を柔らかな雰囲気で表現している。

 望月さんは、この作品を小説投稿サイトで発表。その後、KADOKAWAなどが主催する「第2回カクヨムWeb小説コンテスト恋愛部門」に応募したところ特別賞を獲得し、18年に書籍化された。ライトノベルファンらの評判を呼び、増刷が続いている。

 カクヨム発の作品としては、他にも昨年6月に書籍化された恋愛小説「優しい死神は、君のための嘘をつく」(同)も順調に版を重ねている。

 作品の魅力について編集担当者は「自分の周りに起こってもおかしくなさそうな、手が届きそうなファンタジーで、必ず最後はほっこり、泣かせてくれる安心感がある」という。

 望月さんは男児3人の母親。城南高を経て宝塚造形芸術大(現宝塚大)を卒業後、大阪府内で就職。結婚、出産を機に退職後、育児の合間に投稿サイトで小説を発表し始めた。もともと文芸好きで、高校時代に短編を書くなどしていた。

 他の小説で徳島出身の女性が登場する作品も発表している。「いざ徳島を離れてみると、友人と楽しい時間を過ごした場所や風景が思い浮かぶ。ご当地ものなど身近な話題をテーマにした物語も書いていきたい」と話している。

 「この世界で―」「優しい死神は―」は各1320円。