雑居ビルに放火したとして逮捕され、移送される容疑者を乗せた捜査車両=24日午後1時10分ごろ、徳島中央署

 徳島市仲之町の雑居ビル火災で、現住建造物等放火などの疑いで容疑者の男が逮捕された24日、現場となった店の関係者や近隣住民らは胸をなで下ろした。約70人がライブを楽しんでいた最中に発生し、ビルにガソリンで放火したとみられる手口は、36人が亡くなった2019年の京都アニメーション放火殺人事件を想起させる。不安を募らせていた住民の多くが動機の解明を望んだ。

 「僕はいいが、スタッフは怖かったと思う。みんな相当驚いたから。これで安心できる」。現場となったビル3、4階の店舗の男性オーナー(50)は、犯人逮捕の一報に接し、安堵(あんど)した。「これで少し前に進んだ。いつになるか分からないが、店を早く復旧したい」と言う。

 「放火の疑いがあると知った時、京アニ事件が頭をよぎった」。ビルの近くで店を営む女性(46)は、近くで1人暮らしをしている祖母にもし何かあったらと、不安な日が続いていた。「捕まって安心した。誰を狙っての犯行なのか、動機が知りたい」と語った。

 地元で町内会長を務める男性(79)は事件後、商店街の各店に燃えるごみを店先に置かないよう呼び掛けた。「容疑者が捕まり『やれやれ』という感じ」

 近くに住む40代女性は「火災の後は不安で、自宅の防犯カメラの映像をよく見ていた。容疑者が捕まってほっとした」と話した。