廃業した旅館(後方)を改修したゲストハウス作りを進めているファレットさん(中)ら=那賀町木頭出原

ゲストハウスの完成イメージ(キトウデザインホールディングス提供)

 徳島県那賀町木頭出原で、廃業した旅館を改修したゲストハウス作りが進んでいる。手掛けているのは、ノルウェー出身のアルリック・ファレットさん(30)=木頭出原=ら「KITO DESIGN HOLDINGS(キトウデザインホールディングス)」(藤田恭嗣社長)のスタッフ4人。木頭地区の歴史や自然を感じてもらえる場にしようと、滞在型の拠点を目指している。

 元旅館は木造2階延べ約170平方メートルで、築年数は不明。同社によると、少なくとも1990年代までは営業していた。最大16人が泊まれるように改装し、宿泊者同士が交流できる共有スペースを設ける。近所の人も集まれるよう、ウッドデッキや、飲み物を提供するキッチンカーも構える。

 ファレットさんは、ノルウェーではテレビドキュメンタリー番組の音楽を担当していた。知り合いに誘われ、2019年7月に木頭地区を訪問。都会にはない雰囲気に魅力を感じ、20年2月に移り住んだ。

 地区には旅行客が泊まれる場所が少なく、過去にゲストハウスを運営していた経験もあって開業を決めた。物件を探し、今年1月に所有者と契約を交わした。夏ごろのオープンを目指している。

 木頭杉の一本乗りや木頭ゆずといった、人々が受け継いできた地区の物語を宿泊者に提供したいという思いを込め、ゲストハウスの名称は「ネクストチャプター(次の章)」にする。

 改修費は未定。一部はクラウドファンディングで募る予定。ファレットさんは「完成が楽しみ。多くの人が訪れて木頭がにぎわえば」と話している。

 キトウデザインホールディングスは17年に設立。「未来コンビニ」の運営など多角経営を進めている。