後半、積極的にドリブル突破で抜け出す徳島の渡井(左から2人目)=鳴門ポカリスエットスタジアム

 Jリーグ・YBCルヴァン・カップ1次リーグ第2節第1日は27日、各地で7試合が行われ、B組の徳島ヴォルティスは鳴門ポカリスエットスタジアムで大分に0―1で敗れた。

 今季最速の失点は前半5分。左サイドからのクロスを頭でクリアしようとしたDF安部が目測を誤って空振りする羽目に。すり抜けた球を相手エースにダイレクトで合わされた。海に近い鳴門特有の風に難儀するのは今に始まったことではないものの、地の利を得ているホームチームが苦しむのは何とも忍びない。

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 リーグ開幕節で引き分けた大分との再戦。カップ戦を黒星発進しただけに、予選突破へ連敗回避が至上命題だった。「早い時間帯に失点して後手に回った」と甲本ヘッドコーチが言うのももっともだが、ボールを握れるようになってからも、2枚のブロックをつくる相手の守備に手を焼いた。最終ラインを5枚にしてスペースを埋める相手に正面から突っ込んでいってもはね返されるだけ。前半、可能性を感じさせたのは左サイドMF藤原のドリブルの仕掛けと、セットプレーくらいだったか。

 後半は勤勉に背後を突く動きを見せた宮代へのロングボールを増やして相手のラインを引き下げようと試み、途中出場のFW佐藤の高さに起点を求めるなどした。「自分たちにやれることはチャレンジした」(DF田向)ものの、追い付くこともかなわなかった。

 中盤を省略した攻めについて渡井は「ターゲットにボールを入れるのは一つの手ではあるが、その配分が多すぎた。奪われた後に相手に持たれる時間も増えた」。つなぐ局面と蹴る局面を使い分けるにしても、そのバランスと精度を備える必要性をかみしめていた。

 前節のリーグ戦でJ1ホーム初勝利を挙げた勢いそのままにカップ戦でも初白星を狙ったが、大分に今季初の完封勝ちを献上した。田向は「内容がそこまで悪くなくても『終わってみたら負けていた』という試合が増えるとJ1では勝ち点を取っていけない」。個人戦術、チーム戦術の両方を突き詰め、やろうとしていることを形にし、決して偶然ではない、必然の勝利をつかみ取る。