カットソーを着てシャツを手に持つ齋藤さん=美馬市内

 ファッションを通じて地域の魅力を知ってもらおうと、徳島市国府町のデザイナー齋藤智恵さん(28)がオリジナルブランド「CHI2ES(ちーず)」を立ち上げた。第1弾として地元の藍染と阿波しじら織りを用いた服を販売している。今後も全国各地の生地や織り方を取り入れ、地域と人をつなげる。

 デザインしたのは、藍で染色した阿波しじら織りの生地を使って仕立てたシャツとカットソー。シャツは深い藍色で上半身にグラデーションがかかっている。カットソーは背部にギャザーが入っており、軽やかな印象に仕上がっている。いずれも男性用と女性用がある。

 齋藤さんは、婦人服の仕立屋で働いていた母親の影響でファッションデザイナーを目指した。四国大卒業後、東京の服飾専門学校で学んで帰郷。ブランド名は、写真を撮る際の掛け声「はい、ちーず」にちなみ、みんなが笑顔になってほしいとの思いを込めた。

 地域の素材を重視するのは、2011年3月に発生した東日本大震災でのボランティア活動がきっかけになっている。昔から育まれてきた地域を守る大切さを学ぶとともに、地元徳島の魅力を知らないことに気付き、多くの人が地域と関わる機会ができないかと考えた。

 静岡県のコーデュロイ、福岡県の綿入りはんてん、京都府の丹後ちりめんなど地方には多様な服飾文化があり、活用することにした。

 日本の産業を守るため、生地の仕入れから縫製まで全て国内で担う。齋藤さんは「地域について知るきっかけさえあれば、故郷のように大切な場所になる」と話している。

 購入はホームページで受け付けている。問い合わせはメール<chi2es.ts@gmail.com>。