AIが果実の熟度を判定した画面。5Gを活用し、スマートグラスなどにリアルタイムで映し出せるよう開発を進める(県提供)

スマートグラスを掛けてせん定作業をする県立農業大学校生=県立農業大学校(県提供)

 徳島県は、人工知能(AI)や小型無人機ドローンなど最新技術を使った「スマート農業」に、第5世代(5G)移動通信システムを取り入れる。県立農林水産総合技術支援センター(石井町)に「ローカル5G」の無線局を設置。果実の熟度を瞬時に判別するシステムの開発などに生かす。

 支援センターでは昨年6月、ウメやカキなどの熟れ具合をAIが判定するアプリケーションを開発した。これを5Gと連動させ、カメラを取り付けた眼鏡型のウエアラブル端末「スマートグラス」やスマートフォンの画面に、判定結果をすぐに映し出す。

 県職員が支援センターの農地で色づきなどの見た目から熟度を判断し、データを収集。経験が浅い生産者でも効率的に技術を習得できるようにする。

 ドローンとAIを使って病害虫の発生をいち早く見つける技術も開発する。ドローンが飼料用トウモロコシなどを撮影した画像をAIが解析し、病害虫の有無などを判別する。

 支援センターと同じ敷地にある県立農業大学校も、スマートグラスとタブレット端末を導入。スマートグラスで映した農作物などがパソコンやタブレット端末の画面で見えるようにし、離れた場所から熟度判断の指導などを行う。スマート農業に精通した人材を育てるため、カリキュラムも充実させる。

 県は支援センター敷地内で大学や企業が5Gを使った研究や実験が行えるように、農地やハウスを開放する予定。「作業の省力化や技術承継につながるよう研究を進めたい」としている。