うつ病だった30代男性が自殺したのは、男性が生活保護を申請した事実を、徳島県東部保健福祉局の担当職員が両親に明かしたからだとして、男性の両親が県に2千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、徳島地裁の島戸真裁判長は29日、請求を棄却した。

 判決理由で島戸裁判長は、職員による両親への電話連絡は業務上の義務に従ったもので、「男性は職員が家族に連絡をする場合があると認識していた」と指摘。職員が男性の病状を調査、把握する注意義務を怠ったとする主張については、男性が作成した申請資料の内容から「症状は軽度と理解するのが自然。自殺を予見するのは不可能だった」として退けた。

 原告代理人は「詳しい内容を確認していないが、判決は残念。今後の対応は原告と相談して考える」、県保健福祉部は「法令等に基づき適正に対応したことが認められた」とした。