消費者行政新未来創造オフィスの業務や課題について議論したシンポジウム=徳島市の徳島グランヴィリオホテル

 消費者庁と国民生活センターが7月に徳島県庁10階に政策立案拠点「消費者行政新未来創造オフィス」を開設したことを記念するシンポジウムが6日、徳島市の徳島グランヴィリオホテルであった。約190人の聴衆を前に、オフィスの幹部らが登壇し、徳島で取り組む事業の内容や意気込みを語った。

 オフィスの客員研究主幹を務める依田高典京都大大学院教授が「消費者行政新未来創造オフィスに期待すること」と題して基調講演。消費者心理を分析する行動経済学を生かすことで、詐欺被害などを抑制できる可能性があると説明した。徳島では消費者政策の立案に向け、フィールド調査・実験を行う考えを示し、「取り組みを成功させるためには、産学公民の協力体制が大切だ」と強調した。

 センターの松本恒雄理事長は近年の消費者問題について解説。成人年齢を18歳に引き下げる議論が進む中で、消費者教育の必要性が高まっていると指摘した。オフィスを率いる日下部英紀消費者庁参事官は「県と連携し、県内の全高校で消費者教育の授業ができるようになった。画期的なことだ。ノウハウを蓄積し、全国展開に生かしたい」と話した。

 同庁の岡村和美長官も出席。終了後に報道陣の取材に応じ、「開設から1カ月とは思えないほど成果が上がっているプロジェクトもある。3年間いい仕事をしていきたい」と述べた。

 オフィス開設は、政府が掲げる省庁地方移転の一環。今後3年間の徳島での成果などを基に全面移転するかどうかが判断される。