徳島県小児科医会 日浦恭一(徳島新聞朝刊 満1歳にて掲載)

 成長発達を続ける子どもたちにとって規則正しい生活を続けることはとても大切です。規則的な生活のリズムを支える基本は睡眠・覚醒のリズムです。規則的な睡眠は健康を維持し、子どもの適切な成長・発達を促します。

 睡眠中には代謝、内分泌、呼吸、循環器などの生理状態が覚醒時とは異なる変動をします。特に内分泌系は睡眠時に特徴的な変動を示します。脳下垂体から分泌される多くのホルモンが睡眠と一定の位相で変化します。

 昼間の活動に必要なホルモンであるACTHや副腎皮質ホルモンは早朝覚醒前に分泌が増加します。成長ホルモンの分泌は夜間の深い睡眠で多く分泌されます。さらに成長ホルモンが沢山分泌されると深い睡眠が得られると言われます。また松果体から分泌されるメラトニンは睡眠促進に働きます。

 良い睡眠を取るには朝の光を浴びること、昼間に活動すること、夜は暗いところで休むこと、規則的な食事を摂ること、規則的に排泄すること、眠気を阻害する嗜好品を避けること、過剰なメディア接触を避けることなどが大切です。

 朝の光を浴びることで体内時計をリセットし、昼間しっかり活動してメラトニンを貯え、規則的な食事や排泄で生活リズムを維持し、夜寝る前の過剰な興奮や光刺激を避けて寝つきを良くすることが睡眠には大切です。

 子どもだけでなく家族全員で規則正しい生活を心掛けて、睡眠・覚醒のリズムを整え、適切な内分泌リズムを維持することで健康な生活を送りたいものです。