新型コロナウイルス感染症の影響で収入が減った人を支援する国の緊急小口資金などの貸付制度を悪用し、貸付金85万円をだまし取ったとして、徳島県警組織犯罪対策課と徳島中央署は13日、詐欺の疑いで、石井町の塗装工の男(37)を逮捕した。制度を悪用した詐欺事件の摘発は県内で初めて。

 逮捕容疑は、昨年7月22日~11月19日に3回、過去3カ月間の勤務日数や給料についてうその内容を記した「収入申告申立書」などの書類を石井町社会福祉協議会に提出。7月30日~12月10日に5回、男名義の銀行口座に現金計85万円を入金させ、詐取したとしている。

 署によると、男は徳島市内の塗装業者の下で働いていた。町社協に出した申請書類では新型コロナの感染拡大の影響で勤務日数が半減したとしていた。

 県警は、別件の捜査の過程で事件の情報を得て捜査していた。

 制度は厚生労働省の事業で、昨年3月から県社会福祉協議会が融資している。県社協は「簡素化された手続きを悪用されたのであれば誠に遺憾。適切な制度運営に努めたい」としている。