水中ドローンを操縦する藤見代表取締役=徳島市のFJMサービス

 海や川を潜航する小型無人機「水中ドローン」を活用し、水中での調査や点検などを事業化する企業が徳島県内で出てきた。ダイバーによる作業の省力化や効率化が期待されており、3月には操縦者を育成する県内初の水中ドローンスクールが開校した。県も2021年度に県営水力発電所の点検などで導入を計画している。

 冷凍空調設備の施工を手掛けるFJMサービス(徳島市)は昨年8月、水中ドローン事業に参入した。養殖する魚や貝の成長具合を把握したり、いけすや定置網の破損状態を点検したりする業務を請け負う。

 船底やスクリューといった船のメンテナンスのほか、ダムや護岸、橋脚の点検にも対応。機体にアームを取り付ければ、水中のごみ拾いなどもできる。水生生物などの生態調査も可能という。

 FJMは今年3月、日本水中ドローン協会(東京)の認定資格「水中ドローン安全潜航操縦士」を受けられるスクールを開設した。水中ドローンの概要や操縦の際に注意が必要な関連法令などを学び、社内などのプールで操縦を体験する。月2回程度開いており、法人への出張講義も行う。

 藤見健代表取締役は「潜水調査を行うダイバーの負担が軽減できる。担い手が不足している漁業や養殖業の発展につなげたい」と話している。

 ドローンによる空撮などを行う映像制作会社D―PLAN(徳島市)は、17年に水中ドローン事業を始めた。これまでに、水中にいる救助者を捜索する自治体などの訓練に参加したり、橋の点検の実証実験を行ったりしている。水が濁っている場合に備え、レーザーを使って測量できるよう独自に改良した。高画質の4Kに対応した機体を所有しており、水中映像の撮影にも力を入れる。

 県は21年度、水中ドローンを2台購入する。予算額は100万円。県企業局が県営水力発電所のゲートや水路の点検のほか、ダムに堆積している土砂の確認などに活用する予定だという。