好きな言葉は「強く思えば、必ず実現する」。東京工芸大短期大学部写真技術科を卒業後、創刊2年目だったタウン誌「あわわ」(徳島市)に入社。人の思いや残したい風景などを伝える編集者としての仕事の魅力に引かれ、昼夜を惜しんで働いた。
結婚し、2人目の子どもの出産前に家庭と仕事の両立は難しいと思い退社したが、夢を諦め切れず4年後に復帰した。持ち前のパワフルさを発揮し、常務、社長へと昇格。40~50代を対象にした雑誌「050」の創刊、あわわの無料誌化など変革も進めながら、地元で35年以上親しまれるタウン誌に育て上げた。
「本作り」はライフワークという。あわわの会長就任後、人生の節目に自費出版をする人や、記念誌を作る企業・団体の手助けをする「アニバ出版」を個人で起業した。「心豊かな生活が送れるようお手伝いができれば」と話す。
24日、徳島経済同友会のトップに就任した。1952年の創立以来、女性では初めて。「力を入れたいのはやはり『女性活躍』。頑張る阿波女を応援したい。生き生きと働く女性が増えれば地域経済の発展にもつながる」と口元を引き締める。
代表幹事とともに、新設された女性活躍推進委員会の委員長も担う。県内企業へのアンケートなどを通じ、女性の雇用や昇進機会の拡大に努める考えだ。
多忙な生活の傍ら、愛用のウクレレを手に同い年の経営者ら8人とバンド活動にいそしむ。徳島市在住。59歳。