県がとくしまアラートを「感染拡大注意急増」に引き上げ、赤くライトアップされた県庁=徳島市

 新型コロナウイルスの感染が急拡大しているのを受け、徳島県は20日午後9時、県民に警戒を促す「とくしまアラート」を1段階引き上げ、上から2番目の「感染拡大注意急増」とした。「急増」への引き上げは初めてで、政府の感染症対策分科会が示す「ステージ3(感染急増)」に相当する。県は、県外への移動の慎重な判断や、テレワークの一層の推進を県民と事業者に求めるなど緊急対策を5月5日まで実施する。

 直近1週間の新規感染者数が15日連続で過去最多を更新し、病床使用率は7割に迫るなど医療体制が逼迫していることなどから、20日に県庁で開いた県新型コロナ感染症対策本部会議で決めた。

 感染抑止に向け、携帯電話会社などの位置情報を活用し、徳島駅前の人の流れを調査する。飲食店に対してカラオケの自粛を要請。帰省客への事前のPCR検査費の助成や、地区を指定した検査の実施を検討する。テレワークの推進では、県庁でも出勤する職員の5割削減を目指し、在宅やローテーション勤務に取り組む。効果を検証しながらゴールデンウイーク後も続ける。

 政府の分科会が感染状況に関する新たな指標をまとめたのに合わせ、とくしまアラートの基準も改定。療養者のうち入院患者の割合を示す「入院率」を新たに加えた。PCR検査の陽性率と療養者数の基準も見直した。

 県教委は、県立学校と各市町村教委に対し、感染リスクが高い学習や部活動を制限するよう求める通知を送った。

 県が20日発表した直近1週間(13~19日検査分)の新規感染者は228人。病床使用率は68・1%、入院と宿泊療養を合わせた療養者は315人といずれも過去最高値を更新し、医療体制が深刻な状況に陥りつつある。軽症者・無症状者向けの宿泊療養施設の稼働率は69%に上っている。

 会議後の記者会見で、アラートの引き上げが遅れたのではないかと問われた飯泉嘉門知事は「なかなか判断が難しい。大阪(の感染者数)が東京の倍になると誰が想定できたか」と話した。まん延防止等重点措置の要請の可能性については「現段階で考えていない」と述べた。