徳島県民に新型コロナウイルスへの警戒を促す「とくしまアラート」のレベルが「感染拡大注意急増」に初めて引き上げられた20日、飲食店経営者は利用減への不安を募らせ、他校との練習試合が禁止になった部活動の関係者からは戸惑いの声が上がった。感染の拡大傾向に歯止めがかからない状況に、医療関係者からは県の対応への批判も聞かれた。

 警戒レベルの引き上げに伴い、県外との往来自粛や事業所でのテレワーク推奨がより徹底される。これまで以上に人の流れが減り、県の営業時間短縮(時短)要請に応じた飲食店にはさらに厳しい状況となった。16日に閉店時間を6時間早めて午後9時までとしたすし店「繁ずし」(徳島市)の竹内繁店長は「時短後は客が毎日1、2組しか来なくなった。これ以上減ると厳しい」と話した。

 県教委は部活動などの活動制限を各市町村教委に求めた。「対外試合を増やしていこうと考えていたところだったのに」。県南部の高校で運動部の顧問を務める30代男性教諭は残念がる。それでも「去年の休校期間と比べれば活動できるだけでもありがたい。練習メニューを工夫していきたい」。

 県民の予防意識の高まりに期待するのは、約50人が入所する鳴門市の特別養護老人ホーム「春潮苑」の久次米昭男施設長。大型連休中のイベント参加や外食自粛などを関係者に改めて周知したばかりで「職員の警戒意識もさらに強まるだろう」と話した。

 徳島市の病院に勤める30代女性薬剤師は「短期間で何度もレベルを引き上げるなら、最初から強いアラートを出しておくべきだった」と指摘する。周囲でも感染者が出ており「『まん延防止等重点措置』など、もっと強力な対応が必要ではないか。感染をこれ以上広げないでほしい」と訴えた。